昨日 21時頃

quixana2005-05-17

高田馬場から新宿に向う山手線車内で 昇降口と座席の間にある狭いがあの居心地の良い間隔に 背広を着た勤め人が 直に床へ尻をつき膝を抱えてうずくまっていたのだった 頭を剃りあげているのだが うっすらとわずかな毛が生えてきていて それがなにかの模様に見える そういえば 昔 ソビエトの指導者にゴルバチョフという指導者がいたなと思い出しながら その模様を眺めていたのだけれど 列車が新大久保を通過しても その勤め人は身体を落ち着かせようと もぞもぞするばかりで いっこうに立ち上がる気配がない 次の新宿では彼がうずくまっている方の扉が開くことになり 乗降客が大勢いるので あぶないなと思った それで 実際 私が新宿のプラットフォームで降りるとき 肩をたたいて「あぶないですよ」と声をかけてさしあげた 振り返ると 駅のプラットフォームの雑踏にたたずむ姿を見つけて安心した 幡ヶ谷に向う途中 京王新線の車内で あの昇降口付近の狭い間隔をみつけて なんとなく そこにいつくようにうずくまっていた人の気持ちがわかる気がした